Google広告で「コンバージョン」を新規に作成すると、コンバージョンのステータスが「無効」になっています。コンバージョントラッキングの設定を正しく行い、Google広告をクリックせずにコンバージョンタグを発火させると、ステータスは「無効」から「最近のコンバージョンはありません」に変わりますが、そのタイミングがコンバージョンタグが発火する環境において複数あることがわかったので、「どういう環境ならいつ変わるのか」を解説します。
そもそも、ステータスは何種類あるの?
執筆時点の下記ヘルプを見ると、ステータスは全部で下記5種類あります。(Google広告ヘルプ:コンバージョン トラッキング: コンバージョン トラッキングのステータスに関するトラブルシューティング)
- 無効
- 最近のコンバージョンはありません
- 有効
- 要確認
- その他
新規作成したコンバージョンのステータスは「無効」となります。
各ステータスはどういう意味?どういう状況?
下記の表のとおりです。先ほどのヘルプの内容ではよくわからない部分も多いかと思うので、少し説明を具体化しています。なお、ステータスの種類が表す意味や状況はこれが全てであるということではありません。
ステータスの種類 | ステータスの表す意味・状況 |
---|---|
無効 | 新規コンバージョンの作成時 |
最近のコンバージョンはありません | 「Google広告経由のコンバージョンは一度も発生していない、またはGoogle広告経由のコンバージョンが過去7日間に発生していない」けど「Google広告経由以外のコンバージョンは発生しており、コンバージョンタグは正しく発火している、正しく動いている」 |
有効 | Google広告経由でコンバージョンが過去7日間に発生している |
要確認 | 一度は正しく動作していたコンバージョン計測でもコンバージョンタグが発火しない状態になっていたり(?)、設定した拡張コンバージョンに問題がある場合など |
その他 | 本記事では無視します |
新規作成したコンバージョンのステータス「無効」は、どのような環境でいつどのように変わるの?
ここからが本題です。今回私が直面してわずかな時間ながら頭を悩ませたことです。
新規作成したコンバージョンのタグ設定をしてGoogle広告をクリックせずに当該コンバージョンタグを発火させると、「”いつ” ステータスが “無効” から “最近のコンバージョンはありません”」に変わるのか、ということがシンプルに知りたかったのです。業務上その情報が必要になったからです。
しかし、「Google広告をクリックせずに当該コンバージョンタグを発火させる」のが、GTM(Google Tag Manager)のプレビュー機能を用いて行うのか、必要なコンバージョン設定を終えた状態でコンテナを公開の上、プレビュー機能は用いずに本番環境(SP)でユーザーと同じ条件で行うのか、によってコンバージョンのステータスが変化するタイミングが異なったのです。
結論から言いますと、下記の通りでした。
コンバージョンを発火させたときの環境 | コンバージョンのステータスが「無効」から「最近のコンバージョンはありません」に変わったタイミング |
---|---|
GTM(Google Tag Manager)のプレビュー機能で発火 | 即時 |
GTMのプレビュー機能を用いず、コンテナを公開して本番環境(SP)で発火 | 20分程度 |
記載の通り、GTMのプレビュー機能を使ってコンバージョンタグを発火させたときは、Google広告のコンバージョン一覧画面を更新すると即時にステータスが「無効」から「最近のコンバージョンはありません」に変わりました。
一方、GTMのプレビュー機能を用いずに、必要な設定を終えたコンテナを公開して本番環境(SP)でコンバージョンタグを発火させると、何度発火させても「無効」のままであり、設定は間違いなく合っているのにどういうことなのだろう、という状況でした。
しかし、時間をおいて再度、本番環境下(SP)でのコンバージョンタグ発火を試みていると、急に「無効」から「最近のコンバージョンはありません」に変わったのです。最初は、時間が経過したからなのかと思いましたが、念のため仕様を調査しました。
ヘルプで関連ページをいろいろ調べていると、1つわかったことがわかりました。ヘルプはこちらです。(Google広告ヘルプ:未確認ステータスのまま 24 時間以上経過している)
上記ヘルプにはこのような記載があります。
「1 時間ごとに多数のコンバージョン(アトリビューションのないコンバージョンを含む)が発生している場合は、10 分以内にステータスが更新されることが想定されます。」
※下記のリンク(冒頭で紹介したリンクと同じ)の下部にあるラジオボタンの選択肢を、「無効」>「未確認」と選択することによっても同様の内容が表示されます。(Google広告ヘルプ:コンバージョン トラッキング: コンバージョン トラッキングのステータスに関するトラブルシューティング)
ただ、この仕様に関係なく、たったの一度だけSPでタグを発火させてから20分ほど経過すると、コンバージョンのステータスが「無効」から「最近のコンバージョンはありません」に変わりました。何度か試しましたが、どれも20分程度でした。
1回しかタグが発火しなくても20分程度でステータスが変わるのであれば、ヘルプにある「1 時間ごとに多数のコンバージョンが発生している場合は~」とは何なのか・・・
まとめ
Google広告で新規にコンバージョンを作成してコンバージョンタグの設定を行ってからタグを発火させると、GTMのプレビュー機能を使った場合は「即時」に、SPやPCなど実機で行った場合は「20分程度」でコンバージョンのステータスが「無効」から「最近のコンバージョンはありません」に変わることがわかりました。
なお、広告をクリックしてコンバージョンタグを発火させた場合には「有効」になりますが、その場合のステータス変化のタイミングについてもまた検証できればと考えています。
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